仁科新・仁科幸恵展に行ってきました
今年7月に、代官山のギャラリー子の星で仁科幸恵個展
を開かれた仁科幸恵さんから、今回新たなご案内をいただきましたので、仁科新・仁科幸恵展
を見に、コートギャラリー国立に行ってきました。
コートギャラリー国立は、JR中央線、国立駅から高架下の商店街nonowa側の出口を出て、道路を渡ったところにありました。本当に駅から、すぐ近くです。ガラス窓越しに、ギャラリー内の展示の様子も見える、上品な感じのギャラリーでした。ギャラリーの入口に案内の看板がありました。
コートギャラリー国立の入口。右手窓越しにギャラリー内部が見えます。
仁科新さんと仁科幸恵さんは、画家どうしのご夫婦です。これまで別々に個展は開いたことはありましたが、お二人いっしょに展覧会を開くのは、今回が初めてとのことでした。前回7月のブログは、幸恵さんの作品を紹介させていただきましたので、今回は主に新さんの作品に注目して、展覧会を拝見することにしてみました。
仁科新さんの作品は、森や湖などの、自然や風景をモチーフにしたものが多いようです。木の枝や葉が、丁寧に描かれています。この絵は埼玉県の狭山湖
を描いたものですが、ご本人は埼玉県秩父市のご出身とのことでした。山に囲まれた秩父市に育ったことが、自然をモチーフとして絵を描くことと、何か関係しているのかもしれません。
仁科新さんは、日本各地を旅行することが好きで、この湖に向かう道
という作品は、福島県の猪苗代湖を訪れた際に描いたそうです。樹々の向こうには、猪苗代湖の広々とした湖面が広がっていることを連想させる明るい光が描かれています。ご本人のお話によると、猪苗代湖を訪れても、猪苗代湖の湖面や、磐梯山など、その土地土地で、いかにもというような絵は描きたくないのだそうです。
一方、この峠
という作品は、高尾さんから相模湖に抜ける道の途中にあった峠から見えた風景を描いたものだそうです。遠景に見えるのは相模湖とのこと。とはいえ、この絵でも丁寧に描き込まれているのは、あくまで近景の樹木です。仁科さんの自然の切り取り方には、独特なこだわりがあるようです。
この涸れ川
という作品も高尾山に登る途中にみつけた風景だそうです。ご本人に、あえて水のない涸れた川、しかも人工物を含めて画面の中に描こうと思った理由を尋ねたところ、自然を描くときに、自然の美しさだけではなく、自然の恐ろしさも描いてみたい
とのお答えが返ってきました。確かに、樹々の間から差し込む光に自然の美しさが感じられる、と同時に、その同じ画面に、人間がこしらえた人工物など無力だといわんばかりに荒々しく押し出してきた岩に、自然の恐ろしさが表現されているのかもしれません。
仁科新さんの風景画は、絵だけを見ていては、見過ごしてしまうような面白さが、これからも、まだまだ、ざくざくと出てきそうな、そんな予感を感じました。



