第22回TARO賞展に行ってきました
第22回TARO賞展、正式には「岡本太郎現代芸術賞展」というのだそうですが、を見に、川崎市岡本太郎美術館に行ってきました。毎年、「何だこれは!!」の精神にあふれた作品を数多く拝見してきましたので、今年はどんな作品に出合えるのか楽しみです。

展示会場に入ると、目の前に大きな金貨が現れました。

アートはお金にならない、とはよく言われますが、それならアートでお金を作ればよい、と考えられたのかどうかはわかりませんが、立派な堂々とした金貨です。描かれているのはマルクスなのだそうです。横に回ってみると、側面にもちゃんとギザギザがついている。もしこれが本物の金貨なら、一億円くらい、あるいはもっとするのでしょうか?

裏に回ってみると、この通りでした。円形の枠にキャンバスを張るところや、固定の仕方など、いろいろと苦心された跡が伝わってきて、別の意味で感動ものです。
こちらでは、直接お金の展示というわけではありませんでしたが、その代わり「賽銭」と書かれた板や石がたくさん展示されていました。

素材は、廃村となった集落の神社周辺などから集めてきた板や石などのようです。横の壁には、ご自身が上半身裸になって、山の中で見つけた作品の素材を手にしているらしい写真が展示されていました。

タイトルの「名もなき神々」というのは、もしかしたら、ご自身も含めた「名もなきアーティスト達」を指す比喩なのかもしれません。名もなきアーティスト達に、もっとお賽銭をくださいな、という意味なのかな?
お金がなくてもアートはできる、という心意気を示すような作品もありました。捨てられていた段ボール紙で、仏様と十二神将の像を作られた、二重の意味で、お見事な作品です。

展示が終わったら、また段ボールとしてリサイクルできる、という究極的にエコな作品です。お見事。●
こちらの作品も素材には、極力お金をかけていなさそうな、サンドペーパーの表面に、小石を使って絵描かれた作品です。作品の手前には、実際に制作に使ったという小石も展示されていました。


そういえば大昔の人々は、洞窟の岩壁に、こんな風にして絵を描いていたのかなあ、と思いました。サンドペーパーも材料は紙と砂ですから、環境にはやさしそうです。
一方、アーティストにもお金が必要なときもあって、そんなときには社畜のようにして働くこともあるようです。イガわさんは、社畜のように働いているときに、選挙があって、とても選挙のことまでは考えられない、でも選挙にはいかなくちゃならない、という状況の中で、この作品のアイデアが浮かんだそうです。

このポスターの裏側には、投票所があって、作者のイガわさんから投票の仕方をていねいに教えていただきました。歩きながら、次々にスクリーンに表示される質問に対して、短い時間のうちに「賛成」「反対」どちらかに丸をつけなければならない、という体験型の作品です。もたもたしていたら、回答を記入する前に、横からどんどん投票用紙を取られてしまいました。歩きながらだととても考えられないでしょ、ややこしい質問に対して「賛成」「反対」の二者択一などではとても答えられないでしょ、という選挙制度の抱える矛盾を、身をもって体験させていただきました。ちなみに、このややこしい機械の制作にはご主人が協力してくださったそうです。