山口俊朗展–2017 断面”Cross Section”–に行ってきました
山口俊朗展–2017 断面”Cross Section”–を見に、Shonandai MY Galleryに行ってきました。
地下鉄千代田線の乃木坂駅6番出口から、国立新美術館に入り、美術館の一階を通り抜けて正門に抜けました。国立新美術館では、おりしも、ミュシャ展が開催中で、入場まで70分待ちの長い長い行列が建物の外まで伸びていました。大人気です。
美術館の正門を出てから、道を渡って、反対側の階段を降り、裏通りに入りました。一本目の路地を右手に入ると、右手に、山口俊朗展の看板が見えました。古ぼけた感じの看板の周りの板と、ポスターの中の作品の色合いが妙にマッチしています。
外階段を3階まで上がると、展示会場の入口がありました。展示会場は、手前と奥の二つの部屋に分かれていました。山口さんの展示は奥の部屋で開催中でした。奥の展示会場に入ると、山口さんと作品とが出迎えてくれました。
2017 Cross Section 4, 90 cm x 90 cm mixed media
画面一面に何やらびっしりと模様が描かれています。ところが、油絵でもなければ、アクリル絵の具でも、水彩画でも、日本画でも、版画でもない様子。これはいったい何でしょうか???
2017 Cross Section 4, 90 cm x 90 cm mixed media, 部分
近づいて、よくよく見てみると、細かい模様が描かれているのですが、規則性があるというわけでもなく、かといって、まったく完全にランダムというわけでもない。
山口さんご本人にお尋ねしたところ、これは和紙の上に透明の絶縁テープを貼り、その上から、水性のペンキを塗って、後からペンキを拭き取るのだそうです。絶縁テープの隙間から、ペンキがしみ込んで和紙に色がつくという手順を、繰り返し踏んで作られるそうです。
絶縁テープの貼り方や、水性ペンキの色を変えると、異なった風合いの作品ができる、ということのようです。遠目には、爬虫類か何か、動物の革のようにも見えますが……
2017 Cross Section 3, 90 cm x 90 cm mixed media
近づいてみると、確かにテープのような直線と、穴あけパンチで開けたような穴が見えました。表面のてかり具合は、ビニルテープのものだったんですね。下地が和紙なので、完全に人工的な素材にも見えない。小さい四角い切り込みが見えますが、これは切符を切るはさみを使っているとのこと。びっくりです。
2017 Cross Section 3, 90 cm x 90 cm mixed media, 部分
このような技法は、山口さんが、8年ほど前に、木を使った立体作品を制作中に、偶然見つけたものだそうです。このような技法に気が付いてからというもの、平面作品の制作に没頭し、あれや、これやと、いろいろな方法で試してみているとのこと。
2017 Cross Section 13, 90 cm x 90 cm mixed media
こちらの作品では、ペンキを完全に取り除かずに、わざと部分的に残しています。それによって、層状の構造が見えていて、また異なった質感が出ています。
山口さんは、これからも生涯かけて、この手法に取り組みたいとのことです。楽しそうですね。
