仁科幸恵展に行ってきました

仁科幸恵さんから、ご案内のダイレクトメールをいただき、代官山のギャラリー子の星に行ってきました。仁科さんは、昨年の7月にも同じ場所で個展を開催されました。ギャラリー子の星に伺うのは今回が2回目です。

台風の接近で、雨が降りしきる坂道を、昨年の記憶を頼りに歩いて行くと、こじんまりしたギャラリーの前にでました。ガラスの扉をあけると、仁科さんご本人が出迎えてくれました。

展示作品を一通り見て回ると、昨年の個展のときに見た絵とは異なっており、すべて新作とのことでした。大半の作品は、若い女性を描いたもの。仁科さんによると、モデルさんは学生自体からのお友達だそうです。

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ほおづえ, パネル・油彩 227×227

若い女性の顔が、写実的に丁寧に描かれています。顔や手のつやからは若々しさを感じる一方で、ほおづえをついたポーズからは、何かをややシニカルに、あるいは冷ややかに見ているようにも見受けられます。ついつい、いったい何を見ているのか、気になってしまいます。

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心の奥, パネル・油彩 333×242

こちらの絵は、ピンク色の背景に、若い女性の顔が描かれています。ただし、顔はややうつむき加減で、何かを見つめている様子。「心の奥」というタイトルから、見つめているのは、自身の心の中のようです。

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静かなひととき, パネル・油彩 652×530

こちらの絵は、一見、モデルさんにポーズをとってもらい、写実的に写したようにも見えます。とはいえ、その眼は何か遠くをしっかりと見つめている様子。しとやかさの中に、芯の強さを感じさせる作品です。

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正月に会った猫, パネル・油彩 227×227

この絵は、ご自宅の近くに住む野良猫を描いたとのことです。「迎春」のおめでたい正月飾りをバックにしていますが、ただならぬすごい迫力の目つきでこちらをにらんでいるようです。

若い女性や猫などをモチーフにして、あくまでも写実的な技法で描きながら、仁科さんの絵には、単に「美しい」とか「かわいらしい」といった形容だけには収まりきれない、ただならぬ「何ものか」が、あくまでもさりげない形で漂っている、そんなギャップに魅力があるようです。