Archive for the ‘アートフェア’ Category

青参道アートフェアに行ってきました

日曜日, 10月 22nd, 2017

青参道アートフェアに行ってきました。地下鉄表参道の駅のA1番出口からでて、表通りから横道に入った路地沿いにあるいくつもの店舗が会場になっていました。

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青参道アートフェアの案内図. 案内図の後ろに銀色の風船が見えます. このお店はアルゼンチンの衣服を販売しているお店で, アルゼンチンの作家のコラージュ作品を展示していました.

このアートフェアは、ちょっと変わった企画です。特定の大きな会場で開催されているわけではなく、小さなお店がいくつも集まって、それぞれの営業中の店舗の中の一角に、別々のアーティストの作品が展示されていました。参加しているお店と参加していないお店が混在しているので、最初ちょっと迷ったのですが、すぐにお店の前にある銀色の風船が、目印になっていることに気が付きました。

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いつもそこにいる天使. 焼き物の作品. niuさん

思い切ってお店に入ってみると、店員さんが親切に作品を説明してくださいました。お店よっては、作家さんご自身が作品について説明してくださいました。上のniuさんは、ご自身の経歴についても説明してくださいました。犬が二匹飛び跳ねている彫刻「しあわせな犬」をポーラ美術館で展示しているそうです。

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あべせいじさんの作品

この作品は、ビンの中にクジラが泳いでいて、その背中に燈台があるという不思議な世界です。燈台の下にはゾウがいて、ゾウの鼻から雲が湧き出ています。子供服のお店”TRICO FIELD“に展示されていました。

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HAyUさんの作品

針金でできた立体的な動物の作品。どの角度からみても、ちゃんとその動物に見えたので感心しました。

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星野ちいこさんの作品

水彩画で人物の顔が描かれています。とてもシンプルそうな手法にみえるのに、いかにもその人という雰囲気が醸し出されています。展示会場の美容師さんも、本人にそっくりだとおっしゃっていました。

まだまだ他にも会場があったのですが、あいにくの雨天だったので、全部見るのはあきらめてしまいました。これだけの企画、4日間の開催というのは、ちょっともったいないような気もしました。

ACT ART COM-Art & Design Fair 2017に行ってきました

日曜日, 6月 25th, 2017

ACT ART COM-Art & Design Fair 2017を見にアートコンプレックスセンター(The Art Complex Center of Tokyo)に行ってきました。

JR総武線の信濃町駅から、慶応大学病院の入口を左手に見ながら、外苑東通りに沿って、てくてくと歩き、ACT ART COMの看板が見えたところで、左手に折れて、住宅街の路地に入り、アートコンプレックスセンターの建物の前に出ました。いつ来ても、この建物の形には、ちょっとびっくりさせられます。

ACT_ART_COM_2017_01  ACT ART COM展入口の看板

ACT_ART_COM_2017_02  アートコンプレックスセンターの建物

ACT ART COMというのは、才能豊かな若手のアーティスト達を、世の中に広く紹介することを目的として開催されているそうです。展示会場は、地下一階と二階に分かれていました。まずは、地下の展示場を見てみることにしました。

ちょうど梅雨の季節、街中にも、紫陽花の花があちら、こちらで咲いています。アートコンプレックスセンターの建物の前にも紫陽花が咲いていました。そんなこともあって、KURUM’ART contemporaryのブースでは、淡い色調で描かれた、紫陽花の花が目にとまりました。白い背景に、紫陽花の一つ一つの花びらが丁寧に描き込まれています。ちょっと、植物学の標本として描かれている図鑑を想い出しました。そういえば、紫陽花の花びらに見えているところは、植物学的には、「がく」に相当するそうですね。

ACT_ART_COM_2017_03  稲田早紀さん、「聴こえる、はじまりの音に」 318x410mm

作家の稲田早紀さんは、今回展示のために、わざわざ大阪からいらっしゃったそうです。お母さんが庭でいろいろな花を育てておられるとのこと。近くには、黄色いミモザの花を描いた作品も展示されていました。この作品のタイトルは「あなたの日に」。あなたというのは、花を育てられている、お母さんのことかもしれませんね。

ACT_ART_COM_2017_04  稲田早紀さん、「あなたの日に」 158x227mm

少し先のブースでは、枠に納められた、シンプルな形のオブジェが展示されていました。

ACT_ART_COM_2017_05  石川将士さんの作品

作者の石川将士さんによると、これは金属でできているもの、鋳物の技法で作られるそうです。この作品については、素材は鉄で、溶かした鉄を鋳込んで作られてるとのこと。さらに、黒い色をつけるため、お茶で煮込むのだそうです。するとお茶に含まれるタンニンが発色して黒くなる。江戸時代の女性がお歯黒と、同じ着色の原理なのそうです。

ACT_ART_COM_2017_06  石川将士さんの作品

鋳物なので、同じ型を用いれば、いくつも同じ形の作品ができるとのこと。中央に、先ほどの作品と同じ形のものが見えますが、他にもいろいろな作品が、同じ枠のなかに配置されています。ちょっと、お菓子の詰め合わせをイメージしてしまいました。ちなみに、いろいろな形に見える作品は、実は皆、モチーフはもともと「人」なのだそうです。銀色に見えるものは素材がアルミニウム、金色に見えるものは、素材が真鍮なのだそうです。

さて、二階の展示会場では、女性の顔を描いた作品が、たくさん展示されているという印象を受けました。

その中で、ちょっと変わった形の立体作品が目にとまりました。

ACT_ART_COM_2017_07  佐伯裕圭さん, 「もしもし座の姉様」

女性といえば女性のようではありますが、顔にくちばしが付いているようです。三日月の端っこに、ちょこっと腰をかけて、電話をかけている。いま流行りのスマートフォンではなく、昔ながらの固定電話の受話器(しかも黒いタイプなので、アナログ電話か?)のようです。いったい、誰と、何のお話しをしているのでしょうか? 上から吊り下げるという展示方法が、作品の浮世離れした雰囲気を、さらに際立たせているようです。

作者の佐伯裕圭さんによると、もともとは焼き物の作家さんだとのこと(壁際には、焼き物の作品も、たくさん展示されていました)。最近、焼き物ではない、新しい技法に取り組んでいて、「もしもし座の姉様」は、その一例なのだそうです。

ACT_ART_COM_2017_08  佐伯裕圭さん, 「うきて、えがたきもの、朝まだき黄金色」

こちらの女性は、くちばしこそ付いていないようですが、頭の形がとがっていて、ちょっと宇宙人風です。タイトルから、日の出の時間帯の太陽を擬人化した作品かもしれないと思いました。「非売品」とありましたので、記念すべき大切な作品なので売れないのかと、佐伯さんにお尋ねしたところ、「まだ新しい技法で、この先50年、100年と、作品がもつ保証ができないので、売ることはできません」、とのお答えでした。さすがに焼き物の作家さんならではの考え方ですね。

こちらの作品は、石膏の型から作るので、同じ形の作品を作れるとのこと。写真の中央の作品と、左側の作品は、同じ型から制作した色違いなのだそうです。そういえば、こちらの作品の素材は「紙」だとのことですが、色の塗り方が独特で、ちょっと焼き物の絵付けを連想しました。

リキテックスEXPOに行ってきました

日曜日, 11月 20th, 2016

リキテックスEXPOに行ってきました。目的は車洋二さんのイベントトーク作品保護レシピをお聞きするためです。

地下鉄日比谷線の神谷町駅から、夕暮れどきの通りを歩いて5分ほど、36森ビルというオフィス用の建物の前に案内の方が立っていました。エレベータに乗って3階につくと、受付では、なんと絵の具のチューブの形のコスチュームを着た方に出迎えていただきました。少々びっくり。

フロア全体に仕切りはなく、いろいろなイベントが同時に開かれている様子がみてとれました。自分自身、絵を描くわけではないので、それまで全く知らなかったのですが、リキテックスというのは、アクリル絵の具の商品名だそうです。会場には、実際にアクリル絵の具を使って、絵を描くことができるコーナーや、絵の具を買えるコーナーもありました。

最近、ある事情があって、100枚以上の絵画作品を保管している方のお手伝いをすることになり、長期間手入れもしないで保管されていた絵画が、かなり傷んでいるのを目の当たりする機会があったので、何か参考になるお話しをお聞きできるのではないかと、期待しつつ、車さんの講演を伺いました。車さんは、武蔵野美術大学を卒業後、永年、絵の具のメーカーで仕事をされて、定年退職後、現在はKURUM’ART contemporaryというギャラリーのお仕事などされていて、絵画の保存方法には大変詳しい方です。

アクリル絵の具で描いた面と面とを、長時間接触させておくと、絵の具どうしが融着してしまうのだそうです。また、梱包用のエアキャップも融着してしまう、額のアクリル板も離しておかないと融着してしまうので要注意とのことでした。

また、長期間保管による劣化や汚れを防ぐためには、表面をバーニッシュでコーティングしておくのがおすすめとのこと。アクリル絵の具の保管方法のお話しがほとんどでしたが、油絵の具についても、お話しがありました。油絵の具の溶剤として使わている亜麻仁油は長時間補完すると黄ばんでくるのですが、日光にさらすと黄ばみがとれるのだそうです。大変参考になりました。試してみる価値はありそうです。

会場の一角は、ギャラリーとなっていて、何人かの作家さんの作品が展示されていました。なかでも、ひであつさんの作品は、いかにもアクリル絵の具ならではの、やさしい色使いで、楽しい雰囲気が伝わってきました。ひであつさんご本人に伺ったところ、というのは井の頭公園、というのは吉祥寺の街をイメージしたものだそうです。

Hideatsu_01  森への近道

Hideatsu_02  街への近道

そういえば、会場には、リキテックスが主催した過去の公募展の図録を置いたコーナーもあって、2000年前後のものをパラパラとめくっていたら、石田徹也の作品にも出会いました。石田徹也の独特な雰囲気の世界も、アクリル絵の具で描いたものだったんですね。

Fad Fair 2016に行ってきました

日曜日, 9月 11th, 2016

Fad Fair を見に、アートコンプレックスセンターに行ってきました。Fad Fairというのは、Freeborder Art Directors Fair 2016のことだそうです。

JR信濃町駅から歩いて10分ほど、表通りから細い道に入って、しばらく歩いていくと、一見不思議な形の建物の前に出ました。

Fad_Fair_02 アートコンプレックスセンター

建物入り口から右手の階段を地下に降りると、そこが展示会場となっていました。

Fad_Fair_01 Fad Fairのポスター

たくさんの作家の方々の個性的な作品を、一度に見ることができたので、とても楽しい時間を過ごすことができました。ここでは、KURUM’ART Contemporaryのブースから、植物をモチーフにしながらも、まったくタイプの異なる二人の作家さんの作品をご紹介します。

Fad_Fair_03 宮木沙知子さん 光のある風景 2905

作家の宮木さんによると、これはグルーを使った立体的な造形を写真に撮ったものだそうです。グルーにはわずかに着色が施されています。植物が上へ上へ成長しようとしている様子を連想させます。また、背景の光は、成長の源となる太陽を連想させます。

Fad_Fair_04 宮木沙知子さん 4本の線のある空間2901

一方、こちらはアクリル絵の具を一度平らな表面で固化させたものを、転写するという手法で表現したものだそうです。くっきりとした線が、植物の成長への強い意志を感じさせます。

Fad_Fair_05 水谷真弥子さん はす

一方、水谷さんはオーソドックスな油彩による、ていねいで、やわらかな表現です。モチーフも簡潔な表現も、日本的な感じを受けました。

Fad_Fair_06 水谷真弥子さん 採取

茎の色や、実の色、さらには背景の色使いが、柔らかく、シンプルな構成でありながら、しかも変化に富んでいて、とても楽しく拝見しました。水谷さんは、実はムンクの絵がお好きとのことでしたが、少々意外な感じを受けました。

同じように植物をモチーフにしながらも、これだけ異なる切り取り方と、豊かな表現の世界が広がっているのかと、感心しながら、会場を後にしました。